若いころ、作家はこの野外ステージで歌をうたっていた。
クリスマスの夜、誰一人いない雪の客席へ、独りで。
遺された五線譜には、題名はなかった。
ただ音符の下に、彼自身の手で仮名が書きつけられ――
二つの音だけが、静かに丸で囲まれていた。
「歌の中に、あの夜が眠っている。」
若いころ、作家はこの野外ステージで歌をうたっていた。
クリスマスの夜、誰一人いない雪の客席へ、独りで。
遺された五線譜には、題名はなかった。
ただ音符の下に、彼自身の手で仮名が書きつけられ――
二つの音だけが、静かに丸で囲まれていた。
「歌の中に、あの夜が眠っている。」
音符の下、作家自身の手で記された仮名が並んでいる。
その中で、彼が丸で囲んだ二音だけを、
左から順に読み上げよ。
読みは、ひらがな2文字。